ネジを外すときの回す方向は,「反時計回り(左回り)」です。
覚え方は,「水道の蛇口を回す方向と一緒」,「ひらがなの『の』を書く方に回すと締まる」など。
硬いネジ・小さいネジが回らない場合は,「潤滑浸透剤を使ってネジを滑りやすくする」ことや,「ネジの頭にアイロンを当ててからドライバーで回す」という方法があります。
ネジ山がつぶれてしまったときは,「輪ゴムを挟んでネジを回す」などの固いネジ・小さいネジへの対処法がありますよ。
今回は,ネジを外す際の回す方向やその覚え方,ネジが回らないときの対処やネジ山がつぶれてしまったときの対処法についてご紹介します。
ネジを外す時の回す方向
基本的に「反時計回り(左回り)に回す」ことで,ネジが緩み,外すことが可能です。
逆に,「時計回り(右回り)に回すとネジが締まります」。
しかし,逆ネジといって,通常とは回し方が逆になるネジも。
例えば,扇風機や自転車,換気扇などがあります。
これらは回転するものが多く,右回転するものに対して右ネジを使ってしまうと,ネジが緩んで使用中に外れる危険があるため,逆ネジを採用しているそうです。
覚え方
覚え方はいくつかあるようです。
「と」計回りでネジが「し」まり,「はんと」計回りでネジが「ゆる」むことから,「都市は窮屈,鳩のゆるキャラ」という語呂合わせの覚え方があります。
「ひらがなの『の』の書き方通りの方向に回すとネジが締まり,書き方の反対の方に回せばネジが緩む」という覚え方も。
また,「水道の蛇口を回す方向と同じ」と覚えることもできます。
固い時の回すコツ
ネジを外すときのコツは,「ネジのサイズとドライバーのサイズを合わせること」,「ネジに対して垂直にドライバーを当てて,強く押し付けるように回すこと」です。
これらのことを踏まえて,次のような方法で固いネジを回しやすくすることが出来るようです。
- 潤滑浸透剤を使ってネジを滑りやすくする
- ネジの頭(ネジ山)にアイロンを当てる
- 貫通ドライバーでネジを叩く
- 輪ゴム(太め)をネジ山とドライバーの間に挟んで回す
- ネジを回す専用のペンチでネジ山を挟んで回す
それでは方法についてご紹介します。
潤滑浸透剤を使ってネジを滑りやすくする
潤滑浸透剤は,「潤滑・防錆・防湿やネジを緩めるための多目的オイル(スプレー)」(モノタロウより)ということです。
つなぎ目のところに,潤滑浸透剤をかけて数分待ってからネジを回します。
以下,潤滑浸透剤の特長について知ることが出来ます。
ネジの頭(ネジ山)にアイロンを当てる
「ネジの頭(ネジ山)に当て布をしてから,30秒ほどアイロンで熱し,冷めてからネジを回しましょう」。
なぜこうするのかというと,金属を熱すると膨張,ネジ穴が多少広がるためです。
注意点は,温めてすぐに触ると火傷の危険があるので,必ず冷めてからネジを回すこと。
また,この方法はネジ周囲に影響が出る可能性があるため,「配線や,ゴムやプラスチックなどの熱で溶けてしまう素材のものの近くのネジに対しては,使用しない方がよい」でしょう。
貫通ドライバーでネジを叩く
貫通ドライバーという道具を,「ネジに対して垂直に当てながら貫通ドライバーのお尻をハンマーで叩き,ネジに衝撃を与えて固着をはがす」方法です。
普通のドライバーだと,「軸の変形」や「衝撃がうまく伝わらない」ことがありますので,使用しないでください。
また,「ネジ穴が完全につぶれてしまっている場合はこの方法で対処できません」。
そして,再度ネジを締めたいときは,ネジ穴が広がっていることを考慮して,ネジの頭が1~2回り大きいものを使うようにしましょう。
輪ゴム(太め)をネジ山とドライバーの間に挟んで回す
太めの輪ゴムを用意しましょう。
「輪ゴムをネジ山の上に置き,輪ゴムごとドライバーで回します」。
こうすることで,とっかかりが出来て,回しやすくなるそうです。
ネジを回す専用のペンチでネジ山を挟んで回す
挟むところに縦の溝が入った,「ねじ回し専用のペンチ」があるみたいです。
それを使って,ネジを挟んで回しましょう。
ただし,「無理に回してしまうと,ネジ山がつぶれてしまうので注意」。
小さいネジが回らない時は?
小さいネジが回らないときも,基本的なコツが出来ているか,見直しましょう。
まずは,「ネジのサイズとドライバーは合っているか」。
次に,「ネジに対して垂直にドライバーを当てて,強く押し付けるように回せているか」を確認しましょう。
その後,固いネジを回す際に用いた方法を試してみるとよいでしょう。
ちなみに,サイズの合うドライバーが用意できない場合,ネックレスなどのアクセサリーのチェーンについている「板だるま」という平べったい部品で代用することが出来るようです。
また,「カッターの刃の切れない方」でも代用可能とのこと。
ただし,ケガには十分気を付けてください。
ネジ山が潰れたときは?
ネジ山がつぶれてしまった際には,次の方法で対処することが出来ます。
- ネジ山とドライバーで輪ゴムを挟んで回す
- 専用のペンチでネジを回す
- 貫通ドライバーで後ろから叩いて衝撃を与えてネジを緩める
- ネジの頭(ネジ山)に新しく溝をつくる
- ネジ外し剤を使う
上から3つはすでにご紹介していますので,「固い時の回すコツ」のところを参照ください。
では,下の2つについてご紹介していきます。
ネジの頭(ネジ山)に新しい溝をつくる
この場合は,「のこぎりや金属加工のできるやすり等を使い,マイナスの溝をつくって,マイナスドライバーでネジを回します」。
「条件によってはこの方法が向かない場合も」ありますので注意。
または,片側がドリル,もう片方がドライバーになっている専用の工具があるようなので,「ドリルでネジ穴をつくってからドライバー側でネジを緩めてはずす」こともできるそうです。
ネジ外し剤を使う
ネジ外し剤は,摩擦の作用でドライバーの食いつきをよくするものだとか。
これをつぶれたネジ穴のところに塗ると,「ドライバーでネジを回しやすくなります」。
ただし,さび付いていたり,固いネジに使用しても,あまり効果はないようです。
詳しくはこちらをチェックしてみてください。